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  • 弁理士によるコラム◇除菌関連グッズの商標-拒絶されないためには?◇

    2020.5.1カテゴリー: ブログ

    みなとみらい特許事務所、弁理士の中川でございます。

    いまさら聞けない「商標権の効力」「商標の審査」について。

    皆さんが「商標登録しよう」と、お考えになる理由は千差万別ですが、
    その中に、「他人(競合他社など)にわが社のネーミングをマネされたくない!」
    というものがあると思います。
    他人にマネさせないようにする、という効力は、商標権のもつ本質的な効力といえます。
    商標権は、特許権などと同じく「独占排他権」と呼ばれています。
    実際、商標の権利者は、
    登録商標及び商品(サービス)と「同一の範囲」で商標を独占的に使用できるだけでなく、
    登録商標と「類似する商標」及び類似する商品(サービス)についても、
    他人の無断使用を排除できるのです。
    これは思った以上に強力な権利でして、第三者が、勝手に登録商標や、
    これと似た商標を使用していた場合
    権利者は、差止請求(商標法36条)、損害賠償請求(民法709条)等を
    行使する事が可能です。

    しかしながら、商標権は非常に強い効力を認められているがために、
    登録にあたっては、国(具体的には、特許庁の商標審査官)による
    厳格な審査を受けることになるのです。

    最近、新型コロナウイルスの感染拡大に伴って、
    弊所でも、除菌・消毒関連グッズの商標に関する出願の相談
    を受ける機会が増えています。

    ここで、過去の特許庁の審査例をひも解くと、
    たとえば、下記に示す商標は、同じような理由で、いずれも商標登録が認められていません。

    「除菌マスク」「ウイルス除菌」「ウィルス・ブロックマスク」
    これらのような、なんらかの意味で商品等の特性を記述するにとどまる商標
    (いわゆる「記述的商標」)は、取引上誰でも使用する必要があるので、
    一人の権利者に独占を認めるのは妥当ではない、と考えられています。
     

    また、こうした記述的な商標は、すでに一般的に使用されていたり、
    あるいは、将来、一般的に使用され得るものなので、
    多くの場合、「商品やサービスを区別する目印として機能し得ない」との理由で、
    商標登録することができないのです(=やや難しい言い回しですが、
    我々の業界では、こうした商標を「識別力がない商標」と呼んでいます)。
     
    一般的には、商品・サービス内容をそのまま表したネーミングよりも、
    ひとひねり加えたものの方が、オリジナル性は増し、
    他人の商品等と差別化しやすい、とされます。
    それだけでなく、商標登録の可能性を高める観点からも、
    この「ひとひねり」が肝であることを、おわかりいただければ幸いです。


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